加工事例
Processing example
- 2019-08-30
シルクのうちわにレーザー加工でデコレーションしてみた
朝晩は秋の気配を感じるようになりましたが、日中はまだまだ残暑が続いてますね。
毎年のように感じますが「今年の夏は特に暑かった」です。
街を歩くと「うちわ」や「扇子」よりも、ハンディ扇風機を持ち歩いている人のほうが目立っていた気がします。
私はというと、首からタオルをかけ、無料でゲットした広告うちわを持って街をかっ歩していました。
うちわの歴史

ところでうちわは、今のようにあおぐ道具では無かった事をご存知でしょうか。
うちわの歴史はとても古く、古墳時代に伝えられた翳(さしば・かざし)というものが原型と言われています。
当時は虫を追うことや、位の高い人が顔を隠すために使われていた物だったそうです。
戦国時代では軍配として使われます。
軍配は戦の指揮に用いられたうちわ型の道具ですが、現代でも大相撲の取り組みを仕切る行司が使用していますね。
時が過ぎて江戸時代になると、暑さをしのぐ道具として庶民に広まります。
当時の若者は、人気役者が描かれたうちわを持って遊びに行くのが流行していたそうです。
浮世絵にもうちわが描かれた作品が多く残されています。

それでは今回の加工事例は、古墳時代から使用されていたとされる「うちわ」を、レーザー加工機を使ってデコレーションしてみようと思います。
加工レシピ
使用した材料 | 色画用紙 |
仕上がりサイズ | 200 x 300mm |
レーザー加工時間 | 切断加工のみ 約50分(10種類) |
歴史あるものとレーザー加工の融合

それではまず無地のうちわを探します。
和紙で出来たもの、木で出来たもの、ステンレス製など様々な素材、かたちがあります。
しかし今回はうちわの原点、翳(さしば・かざし)に近いデザインのものにしました。
加工手順
加工データの用意
次はデザインを考えます。
流水模様、青海波や市松の江戸文様、様々な和柄パターンのデザインがありますが、今回は日本画をモチーフにしたデザインでデータを作ります。それを HAJIME で切り絵にして貼っていこうという作戦です。
ちなみに無地うちわとデザインデータは、タオバオで購入いたしました。




細かくて細いデータなので綺麗に切れるか少々不安です。では、HARUKA に転送します。


加工開始
HAJIME は電源を投入すると、ワークエリアのLEDランプが点灯しますが、加工を開始すると自動で照度が下がり暗くなります。そして加工が終了すると照度が上がりもとの明るさに戻ります。

ちょっとした目立たない機能ですが、加工中は眩しすぎないよう配慮しています。


細い茎の部分もしっかりと綺麗に切断できました。パラメーターについては、HARUKA にデフォルトで保存してある「紙 画用紙」を使用しました。
加工完了
今回は1つ3分程のデータですが、切断したものを組み合わせるので約10種類以上のデータの切断をおこないました。
切断が完了したら、配置を決めていきます。



慎重にバランスを整え、糊付けをして乾かします。
うちわ完成
いかがでしょうか。

上品で涼しげなシルクのうちわに、レーザー加工のデコレーションを組み合わせて「歴史」と「レーザー」が融合したオリジナルうちわが完成しました。

細い部分が心配でしたが、無事綺麗にカットできました。

こんな風に透かして、見て楽しむのも良いですね。
真夏の暑い日にうちわを持つのも良いですが、涼しげにお月見をするのも風情があり粋ではないでしょうか。

うちわは時代により変化をして、多くの人々に使用されてきましたが、現在ではレーザー加工機を使ってデザインできる時代になりました。

古き良き伝統的なものでも HAJIME を使うと、また新しい可能性が見えてくるかもしれませんね。
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