加工事例
Processing example
- 2018-08-03
Clarks(クラークス)のワラビーをレーザー加工してみました
今年の夏は本当に暑いですね!
暑いといえば、オーレーザーでは4月に一足早く、夏のように暑く盛り上がっていました。
というのも、東京・原宿の [ GYRE ] で行われるイギリスの老舗シューズブランドClarks(クラークス)さんのポップアップイベントで、弊社のレーザー加工機 HAJIME を使用する事が決定し、準備に大忙しだったのです。
もくじ
老舗シューズブランドClarks(クラークス)
Clarks は、1825年に羊革を使ったスリッパの製造からはじまり、快適さを追求したカジュアルシューズを展開してきました。
今回イベントで使われるワラビーは1966年に登場し、シンプルながらモカシンステッチのやや角ばった存在感のあるデザイン、そして一枚の革でアッパー部分を作っているためストレスフリーな快適な履き心地が当時話題となり、販売と同時に大ブレイクしました。
50年以上経過した今でも、クラークスオリジナルズの代表モデルの一つとして幅広い世代に愛されています。
そのクラークスの伝統ある靴と、日本を代表するアーティストのコラボレーションという話題性のあるポップアップイベントで、レーザー加工機 HAJIME を使用してワラビーにアーティストの作品を彫刻するというものです。
一度見たら忘れない、インパクトのある曲線が特徴の日本を代表するグラフィティーアーティストの KAMI さん。
スケートカルチャーから生み出された、KAMI さんの作品は実にユニークで、オリジナリティに溢れ高い評価を得ています。主に壁画制作を中心に活動されており、個展の開催やレコードジャケット、Sony のディスプレイウォッチ [ FESWatchU ] では、クリエイターさん達とデザイン競演したり、世界各国で幅広く活躍しています。
その他、[ DJ DARUMA(PKCZ®) ] さん、KANDYTOWN の [ IO ] さん、[ VJ MANAMI ] さんといった人気 DJ の方が、イベント中にリミックスを流す事が決定し、ストリート系ファッション業界や、クラブ音楽業界でも注目のイベントです。
今回はクラークスポップアップイベントで得た、既製品に直接彫刻をする為のちょっとしたコツのお話をします。
既製品への彫刻加工
さて、既製品に綺麗な彫刻をする為には、事前準備がとても大切です。
安定した彫刻面の確保
まず、靴の彫刻面となる、アウトサイドを平らに安定させるベストな方法を考えました。
気泡緩衝材を入れたり、スポンジを入れたりしてみましたが、柔らかすぎて彫刻面が水平になりません。また、靴の形を綺麗に維持するシューキーパーは、柔らかいスエードレザーのワラビーではカーブが出てしまい、加工には不向きでした。
色々と試した結果一番安定度が高かったものがこちら。
木の端材です。
靴に収まるちょうどいい端材をホームセンターで探し、履口をマスキングテープで固定してみました。
写真ではやや隙間がありますが、実際は見た目以上に安定感があります。
フォーカス距離の確保
HAJIME は、通常ハニカムテーブルがあると、レーザーのフォーカスが合う素材の厚さ(高さ)は、約20mm となっています。これでは靴が入りませんね。
という事で、ハニカムテーブルを外します。ハニカムテーブルを外すと、高さ130mm のスペースが確保できます。
これで靴が入るようになりました。
また、彫刻面の水平を出すために、靴の下にも木の端材を置いて高さの微調整を行います。
彫刻位置を揃える
弊社サポートセンターには、「彫刻の位置がうまく決まらない。コツがあれば教えてほしい。」このようなお問合せをいただく事があります。
彫刻位置で悩んだ場合は、位置決め用に型紙を作る事をお勧めします。
彫刻パスにアートボードをぴったり合わせます。イラストレーターでパスを全選択した後、「オブジェクト > アートボード > 選択オブジェクトに合わせる」をクリックして、HARUKA に転送します。
ケント紙などを用意して、HARUKA の「加工エリア切断」をクリック。アートボードの外周カットを行うだけで、位置決め用の型紙冶具が完成します。
位置決めに迷ったら参考にしてみてください。それでは型紙を外して、彫刻を開始します。
加工時間は約1分です。狙った位置に綺麗に彫刻が出来ました。
次はアッパー部分の彫刻を行います。
こちらも型紙で位置決めをして、レーザーポインターを型紙の左上角に合わせます。
こちらもあっという間にできました。
紐とタグをつけて・・・・
レーザー加工完了
とても綺麗に彫刻出来ました。スエードレザーのワラビーはレーザーとの相性が良いです。
事前準備を整えて、彫刻面の水平出しと位置決めをバッチリ決める事ができれば、靴などの既存商品への名入れ彫刻も怖くありません。
イベント当日は、すべてのワラビーシューズに綺麗に彫刻ができて、クラークスポップアップイベントは大成功に終わりました。
HAJIME での彫刻加工中は、多くのお客様が集まりシャッターを押していただきました。
またこのようなコラボレーションイベントがあれば、積極的に参加し、多くの方々にレーザー加工機の可能性を体感していただきたいと思います。
この度は誠に有難うございました。
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