オーレーザー

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加工事例

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Processing example

レーザー加工機でシンデレラフィットの工具入れを作ろう

私事ですが、先日引っ越しをしまして、良いタイミングなので大量に断捨離をしました。

生活環境が変わり、気分が上がっている今のうちに、整理整頓もしてしまおうと思い、100均で掃除用品や収納ボックスを買い漁っている今日この頃です。

普段は全くやらない整理整頓ですが、物のあるべき場所を決めて、計ったサイズ通り綺麗に収納できたりすると、やっぱり気分がいいですよね。

今、シンデレラフィットがマイブームの私にとっては、社内にある様々な物にも目が光ってしまうのです。

そこで今回は HAJIME レーザー加工機を使い、社内にある工具類をシンデレラフィットさせて、綺麗に収納しようと思います。

もくじ

工具を収納するイメージは、輪郭をトレースして穴を開けたスポンジのマットに、ピッタリと収めるオーソドックスな方法です。

セット売りの高級な工具の中には、専用のケースに整然と収まっているロマン溢れるものもありますが、結局使わないサイズが多かったりするんですよね。

実作業で使用頻度の高い、使い慣れた工具を綺麗に収めるには、オリジナルで作るしかありません。

購入したもの

マットの素材は色々とググって調べた結果、エスコさんのポリエチレンフォームが一番お手頃でした。5mm厚と10mm厚のブラックをそれぞれ4枚購入します。

工具を収納するケースは、ハードポーチとプラスチックのトレーを購入。

トレーは近所のセリアで買いましたが、お弁当箱やバットなど、他にも使えそうなアイテムが沢山あるので、収納したい工具のサイズに合った物を選んでください。

それぞれお気に入りの工具やガジェットを並べてみて、事前に収まりを確認しておきます。

詰め込み過ぎても取り出しにくいので、適度にスペースを空けたほうが良いと思います。

加工データの作成

工具の輪郭線は、実寸を図りながら上面から撮った写真を Adobe Illustrator に取り込んで、ペンツールでトレースしていきます。

写真はレンズの歪みがあるので正確にトレース出来ませんが、そこは気力とセンスで乗り切りましょう。

ポリエチレンフォームは熱吸収率が高いので、となり同士になるカットラインが近すぎると、熱の影響で変形しやすいので注意してください。

また、収納するケースの厚みに合わせて複数枚積層するので、Z方向(上下方向)も意識して穴の形を変えなければなりません。

取り出しやすいように、指が入る穴も必要ですね、意外と頭を使います。これは気力とセンスに加え、空間認識能力も必要ですよ。

なるべく熱変形しないよう適度に間隔を空け、取り出し易さも考慮しながらレイアウトを変更しました。

次は収納するケースの厚みと工具の形に合わせて、シートの積層順に穴の形を変えましょう。

工具全体のシルエットを見ながら、積層順に輪郭線を修正します。

3D CAD を使える方なら、スライス機能を使ってもっと正確に作れるのかもしれません。

苦労しましたが、なんとか完成しました。
恐らく現物合わせで何度か試作が必要ですね、シートを多めに買っておいて正解でした。

加工スタート

それでは加工を始めましょう。

購入したポリエチレンフォームは 500 x 1000mm なので、HAJIME のテーブルに入るようにハサミで3等分にカットして、500 x 300mm にしました。

テスト加工開始

まずは、端材を使いテスト加工からはじめます。
今回のポリエチレンフォームは、なるべく熱の影響を与えないように、レーザーパワー抑えめ、カットスピード早めのパラメーターを探る必要があります。

5mm 厚は、レーザーパワーを 5%・10%・15%・20% で、10mm 厚は、20%・30%・40%・50% でカットしてみました。カットスピードはすべて 20mm/s です。

素材を安定して貫通できるレーザーパワーは、5mm:15%、10mm:40% のようです。

本番加工開始

パラメーターが定まったので、本番加工開始です。
ポリエチレンフォームは熱に影響されやすい素材ですが、その特性を見越してデータを作れば、加工時間も短くカット面も綺麗なので、HAJIME レーザー加工機との相性は良い方だと思います。

ただ 10mm の場合は、カットラインが熱で動いて密着し、再溶着してしまう箇所がありました。再溶着してしまったら、カッターで綺麗に剥がすか、諦めて 5mm を2枚重ねで対応しましょう。

無理に引っ張って剥がすと、フォームが変形してしまうので注意が必要です。

すべてのカットが終わりました、工具を仮合わせしてみましょう。

形が合わず入らない箇所や、収まりが悪い箇所があれば、データを修正して再度加工します。

シートの接着

シートを積み重ねる際には、木工用のボンドを使いました。

ズレないように注意しながら接着します。多少はみ出しても、乾くと透明になるので大丈夫。

半乾き状態になったら、工具を入れてしっかり乾燥させた方がシートの歪みを抑えられます。

1日ほど乾燥させたら完成です。

シンデレラフィットの工具入れ完成

ようやく完成しました。

結局綺麗に収まるまで、3回ほど作り直してしまいました。

ちゃんとシンデレラフィットしています。

底のシートは色を変えたりしても、穴の視認性が上がって良いかもしれませんね。

いかがだったでしょうか。

今回の加工は何度も現物合わせをして、試行錯誤が必要な作例でしたが、実はこのような場面に卓上型のレーザー加工機は向いています。

PC でデータを修正しながら、隣にある HAJIME ですぐに仕上がりをチェックできる手軽さは、卓上型レーザー加工機の大きなメリットです。
実際に、金型を使う量産前に HAJIME で試作をし、何度も確認してから金型の発注を掛けているユーザー様もいらっしゃいます。

もし同じようなワークフローで、レーザー加工機を使った作業の効率化をお考えでしたら、是非お気軽にご相談くださいね。

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