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「金属にレーザー加工はできますか?」と、よくお問い合わせをいただきます。
残念ながら、30W の出力である弊社の CO2 レーザー加工機では、金属へ加工するまでのパワーを持っていないため、加工は不可となります。
しかし、以下のように特別な処理を施された金属に対しては、加工は可能となります。

  1. アルマイト処理がされているもの
  2. レーザー加工をするための特殊な塗料が塗布されているもの

1.に関しましては、弊社HP内の、[ ipadの加工事例 ] でご紹介済みですので、今回は 2.の特殊な塗料を施した金属に対しての加工工程をご覧いただきます。

加工概要
使用材料 ステンレス製看板
材料購入先:「WEBショップ *smile* 有限会社エヌシーシステムズ」
品名: 箱型看板ステンレス製45cm×12cm (素材のみ注文)
レーザー加工用塗料
塗料購入先:「レーザースタイル」
品名:レーザーマーキング剤セルデック100g(希釈用エタノール付)
材料サイズ 45 * 12 cm
機種 卓上小型 レーザー加工機 HAJIME
ソフトウェア Windows 8.1、Adobe Illustrator、HARUKA
加工所要時間 約2時間

完成イメージ

完成イメージ:全体

完成イメージ:細部拡大

加工手順

デザインデータの用意
Illustrator にて、発注した看板のサイズにアートボードを設定し、社名のロゴを作成しました。
Illustrator、CorelDRAW のデザインソフトは、プラグインを利用して簡単に転送することができ、また彫刻、切断が混在したデータを一括処理することができるのでおすすめです。

データ作成

素材の準備
素材のステンレスに金属レーザー加工用の塗料を塗布します。
エタノールを1:1より多めに希釈し、ハケで素材に塗りましたが、塗りムラが出ないように作業するのは大変難しく、気を付けていてもムラができてしまいます。乾かすと更にムラの厚い部分が盛り上がってしまいました。作業面が凹凸になっていると加工に適さないため、結局断念する羽目となりました。

水で軽くこすると塗料は簡単に落ちました。
あとで聞いたところによると、固まった塗料を剥ぎ落とし、再びエタノールで希釈すると再利用できるようです。高い製品なので無駄になったのが悔やまれます。
気を取り直して、今度はスプレーで塗料を塗ることにしました。
購入したのは下記のものとなります。

  • 品名: SK11 ハンドエアースプレーガン SPGK−13G
  • 発売元 藤原産業株式会社

エタノールで薄めた塗料を2度塗りしました。
スプレーなので均一に塗布でき、希望通りの出来上がりとなりました。

加工の準備
Illustrator にて作成したデータを HARUKA へ転送します。

HARUKA へのデータ転送

次に、通常のコピー用紙を2枚横に繋ぎ、看板が収まるようにハニカムテーブル上にのせ、マスキングテープで留めます。
”加工エリア切断” にて、予め看板サイズに用紙のみ切断しておきます。

看板サイズに外枠を切り取る

予めくり抜かれた枠部分に看板をのせるとぴったり合います。
位置合わせにはこういった方法がありますので、ご参考にしてください。

フォーカスツールでレーザーヘッドと看板との距離を測り、ガイドのレーザーポインターを看板のちょうど左上に合わせておきます。

素材を加工機内に置く

HARUKA ソフトで「ステンレス彫刻」の加工パラメータを選択し、加工スタート。

加工直後

約2時間かかりましたが、位置もぴったりで満足のいく出来栄えとなりました。
次に、塗料を洗い落とします。

塗料の洗い流し

強く擦らなくても簡単に綺麗になりました。

完成写真

完成品:斜めから

完成品:細部拡大

完成品:斜め上から

実際に飾った状態の様子

可能性の探求

素材を問わず、簡単、正確、美しく加工ができる製品、手の届く価格帯であれば尚更、そんな夢のようなレーザー加工機ができればいいのですが、なかなかそうはいきません。
塗料を塗る手間はありますが、通常金属には不向きな弊社のレーザー加工機で、ここまで美しく加工ができるということをお見せすることができ、ある意味ご要望にお応えすることができたのではないでしょうか。できないことを可能にするには、あらゆる角度から物事を見ていかなければなりません。別の素材が必要だったり、特別な治具を用意する場合もあります。着眼点によって可否が左右されると言えるでしょう。

レーザー加工機の可能性をさらにご提案するために、今後もさまざまな加工事例をご紹介していきたいと思います。

製品に関するご不明点、お気づきの点がございましたら、お気軽に、[ お問い合わせ ] ください。