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籠から飛び出し、枝でくつろぐ鳥たち。
差し込む太陽の光によって、そのシルエットが浮かび上がるようです。淡いグリーンのロールスクリーンをレーザー加工することによって、このような心休まる空間が生まれました。

ロールスクリーンのサイズは色々とありますが、加工機の中に入る 600mm 幅を購入し、その範囲内で加工を行いました。レーザー加工エリアは 500*300mm ですが、作業台には 600*350mm の加工物までのせることができます。このような大きな素材を加工できるのが HAJIME の特徴でもあります。

以下に加工過程をご紹介します。レーザー加工で、季節ごとにお部屋のイメージを変えてみてはいかがでしょうか。

加工概要
使用材料 ロールスクリーン(生地 ポリエステル)
材料サイズ 幅 60cm x 丈 165cm 既製サイズ
材料購入先 「激安ロールスクリーンどっと通販」
商品品番:S101GN、タイプ:プルコード式
機種 卓上小型 レーザー加工機 HAJIME
ソフトウェア Windows 8.1、Adobe Illustrator、HARUKA
所要時間 約 1時間 (レーザー加工時間)

完成イメージ:全体

完成イメージ:光が差し込む様子

加工にあたって

デザインデータの用意
今回のデザインは特別にデザイナー様にお願いしましたが、ロールスクリーンへの加工に適するデータとして予め以下のように依頼しました。
要求:ロールスクリーンは通常縦方向への引っ張りがあるものなので、横に長い切断は下に力が加わった時に生地が縦に伸び、破れる可能性があります。 以下のように分割にすると強度が増します。

そして、以下のようなデザイン画を作成いただきました。
爽やかな季節を感じる作品となっており、弊社一同とても気に入りました。

制作デザイン(デザインイメージは加工データイメージではありません)

「Unity Design illustrations」様 制作

予め依頼していた強度の点も考慮して、木の枝の部分等、下記の矢印部分のように作成いただきました。
今回の制作にあたっては、弊社の要望に何度も手直しをいただき、誠にありがとうございました。

では実際に加工をしていきましょう。

加工手順

データの準備
HAJIMEは500*300mmの加工エリアを持ちますので、Illustratorのアートボードをその範囲内で設定します。
そして以下の加工機が認識できる規則に従って、データを作成します。
今回のロールスクリーンカーテンは3枚のカーテンで構成していますので、デザインイメージを3つの加工データに修正する必要があります。
そのため、下記のような修正を行いました。

〈加工機が認識できる規則〉
彫刻:黒塗りつぶし  線なし
切断:塗りつぶし無し 線(RGB赤 線幅0.25pt)
テキスト部分はアウトライン化をしておきます。

たったこれだけで、制御ソフトは切断、彫刻データを判別することができます。
今回は切断のみのデータなので、塗りつぶし無しの線(RGB赤 線幅0.25pt)にて作成しました。

修正データ

あとはイラストレーターのプラグインにて、専用ソフトHARUKAへ転送するだけです。

HARUKAでの操作
HARUKAにデータを転送後、マテリアルエディタ画面でパラメータ設定をします。
生地の材質、厚みによってお好みに数値を変更することができます。
切断パワー、切断速度の組み合わせによって仕上がりが変わってきますので、最適な数値を決定するために、生地の端材を利用して何度か試し切りを行いました。

素材の準備
ロールスクリーンの器具を取り外し、加工機内に入れます。
生地の加工しない部分は、ハニカムテーブル下に収め、加工面のみテーブル上にセットします。生地自体大きくて長いものですので、取り扱いが幾分大変です。また、このポリエステル地は浮き上がりがちになるので、しっかりハニカムテーブルに密着するように固定しておきます。レーザーヘッドからの距離を均一に保たないと、綺麗な仕上がりになりません。
素材の準備ができるとフォーカスツールでヘッドから素材までの距離を測り、加工をスタートさせます。

加工直後写真

約30分で加工が終了しました。
引き続き、他の面にも加工をしていきます。

文字の加工状況

絵柄と文字

レーザー加工機は小さい形状、角、丸等の加工を得意としています。
筆記体の字体も曲線が綺麗に表現されています。

切断面詳細

レーザー加工は火を起こして加工していくものですので、素材によっては切断面の焦げが目立つ場合があります。今回の素材、ポリエステルについては、色にもよりますが、特に焦げが目立つこともなく、スムーズに加工が進んだと思います。

完成写真

完成品1:斜めから

完成品:正面

位置を考慮し、3枚のロールスクリーンにまたがって絵柄を加工することで、大きな作品が完成しました。
メッセージも配置され、全体的にストーリー性を感じることができます。

立体的な雰囲気を単純な線画で表現するのはやや難しいですが、洗練したデザインによってな平面の線画に生き生きとした感性が注がれました。
この作品は、ロールスクリーンを壁にずっと掛けた状態でも生地が破れないように、実用強度とデザイン性を兼ね備えたレーザー加工デザインに仕上がっています。
この作品を見るとき、デザイナーの真意が感じられるでしょう。

レーザー加工機の魅力

ここでレーザー加工機の長所をまとめてみます。

1. カッティングマシンでできないことができる。
この作品はカッティングマシンやカッターでも作成できると思われるかもしれませんが、加工精度・加工時間や作品の細かさから見れば、レーザー加工機ならではの作品です。
カッティングマシンではこのような柔らかい繊維材への加工は不向きで、加工中に材料が刃に引っかかってよれてしまうことが起きやすくなります。そのため、非接触加工のレーザー加工はこのような柔らかい素材の加工に威力を発揮します。

2. PETの繊維材ならキレイに切断できる。
ロールスクリーンの素材がポリエステルなので、CO2レーザー加工機では簡単に加工できます。
本来PET材料を切断加工すると切断した場所が黄色く変色しますが、ロールスクリーンは繊維でできているため、板材のような変色や変形は起きませんでした。
記事の中の細部写真をご覧いただければ、切断したところはとてもキレイな仕上がりになっていることがわかります。

3. 加工サイズが大きい、のせられる材料のサイズが大きい。
一般家庭や設計事務所のテーブルにのせられるレーザー加工機はこのような大きな加工サイズを持っていることは多くありません。HAJIMEレーザー加工機は800mmのコンパクトな外寸幅の割に、600mm幅の材料をテーブルに置いて加工できるのは大きな魅力です。

既存の殻を破る

先にも述べましたが、加工範囲が広いということは、思い切った作品にチャレンジすることができます。
制限を気にせず、ゆとりを持って制作に没頭してください。
また、複雑なデータも正確に表現するので、思いをそのまま形にすることができます。
小さな作品を一度にたくさん加工することもでき、利便性にも優れています。
卓上型という小さなボディながら、満足のいく加工エリア。また美しいパールホワイトの外観はオフィスやお部屋にも自然に馴染むことでしょう。
HAJIMEはいつでもあなたのお手元で力を発揮します。

弊社は随時サンプル加工と実働見学を承っておりますので、レーザー加工機を検討中の方はお気軽に、[ お問い合わせ ] ください。