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子供の時分に工作などで慣れ親しんだ画用紙。あまりに身近なものだったにも関わらず、大人になってからは触れる機会がめっきり減ったのではないでしょうか。童心に帰り、画用紙を使ってクラフト作りはいかがでしょう。

ただ子供の頃と違い、使用するのはカッターやハサミではなく、レーザー加工機です。カッターやハサミでは難しかった細部にわたる切断もレーザー加工機なら綺麗に早く仕上がります。子供時代にはなかったレーザー加工機での工作、その出来栄えにはきっとご満足いただけるはずです。

そこで、今回はレーザー加工機の切断加工機能を利用してペーパークラフトの作品を紹介させていただきます。

加工概要
使用材料 厚紙・工作用紙・画用紙
材料サイズ 約380 x 270 mm (0.3mm厚)
機種 卓上小型 レーザー加工機 HAJIME
ソフトウェア Windows 8.1、Adobe Illustrator、HARUKA
レーザー加工所要時間 約25分

完成イメージ

作品1: バベルの塔

作品2: ピラミッドタワー

ペーパークラフトでは昔ながらのカッターナイフを使用するほかに、カッティングマシンもよく使われます。しかし近年からレーザー加工機が普及し、「レーザー加工機とカッティングマシン、一体どちらが良いの」とよく聞かれるようになりました。
実際、レーザー加工機とカッティングマシンのどちらも紙の切断に向いています。紙の種類を問わず素早くカットすることができ、また切り抜きとハーフカット、どちらも対応できます。

では、両者の違いは何でしょう。

その答えはレーザー加工機とカッティングマシンの加工方式の違いです。
カッティングマシンは「カッター刃」を使用して紙に圧力を加えてカットする方式を採用しています。一方、レーザー加工機はレーザー光を集光して紙の表面に照射し、照射されるポイントを瞬間に燃やしてカットする方式となっています。簡単に言えば、カッティングマシンは接触加工で、レーザー加工機は非接触加工です。それぞれメリットとデメリットがあります。

加工機種 メリット デメリット
レーザー加工機 細かいデザインも切断可能。 カットラインに焦げによる変色あり。
カッティングマシン カットラインに焦げが付かない。 小さい丸、鋭角、直角などの表現が難しい。
素材にシワがつかないよう工夫が必要。
刃先が引っかかる可能性あり。

上記の内容から、レーザー加工機はより複雑な形状の切断に向いていると理解してもよいでしょう。

加工前の準備

切断デザインデータ作成
レーザー加工機の特徴を理解していただけるように、少し複雑なデータを用意しました。
今回のデータは切断加工のみになっており、約1mm前後の四角形もたくさんあります。
まず用意したデータをAdobe Illustratorで開き、レーザー加工機が認識できるように切断パスのプロパティを調整します。
弊社の加工機ではRGBモードの赤、線幅が0.25pt以下のパスを切断データと認識します。

データ転送
デザインの準備ができたら制御ソフトHARUKAへのデータ転送です。プラグイン転送ボタンをクリックすれば、データ転送を自動的に行います。

加工条件の設定
今回は新しい素材を加工するため、加工素材一覧に「厚紙(画用紙)」の素材を手動追加しました。使用する設定は:切断パワー:15%、切断速度:10mm/秒 としました。

位置合わせ
まず画用紙をハニカムテーブルにおき、フォーカスツールでレンズと画用紙との距離をはかります。
次に写真の様に、レーザーポインターを画用紙の左上隅に合わせます。

これで加工の準備が出来上がりました。再生ボタンを押して加工を開始します。

加工開始

加工直後のイメージ

約25分でこのように加工が終了しました。
円形、屈折部など細部にわたって綺麗に仕上がっています。
このあとからの組み立て作業に影響がないように、この時点での加工の完璧さが求められます。

組立

紙の立ち上げ、折り曲げ、はめ込み等、組み立て作業をすすめます。切れ残しがないのでストレスなく、スムーズに作業がはかどります。
工作の楽しさが実感できる瞬間ではないでしょうか。

上部からも写真を撮ってみました。
はめ込み部分のサイズがぴったり合うので、見た目の美しさが際立ちます。また、歪みがないので紙の強度にも不安はありません。芸術作品とも言えるでしょう。

完成写真


一枚の画用紙からこのような作品が生まれるとは、なんと楽しいことでしょう。この過程を目の当たりにすると、創造力が次々と掻き立てられるのを感じます。
素朴なものこそ、さまざまな可能性を秘めています。それを操ればこそ人々の感動、驚きを引き出すのです。
嬉しい事に画用紙はとても安価な素材です。少しくらいの失敗も気にならないので、思い切った作品にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
他にも以下のような作品を作ってみました。

データイメージ

加工直後イメージ

完成写真:ピラミッドタワー

ピラミッドタワーはとても細かい切断データになっています。内から外までの円形はすべて小さな紙面で支えています。

細かい切断パスが連続しているため、カットした部分はとても弱くなります。
カッティングマシンで加工すると加工中に素材の強度が少しずつカッター刃に負けて、刃先に引っかかれる状態になり、このことから切断ができなくなったり、切断面が汚くなることがあります。
このように複雑なデザインになると、カッティングマシンでは加工が難しい部分が出てくるので、ここでレーザー加工機の実力を実感できることとなります。
レーザー加工は非接触加工方式を採用しているため、加工中に素材が動くことなく最後まで安定して加工できます。
加工した部分は少し黄色く変色していますが、切断するところが見えないように最初からデザインに工夫をすれば避けることが可能だと思います。

新たな創作領域へ
ペーパークラフトというのは、ご自身にの創意工夫によってさまざまに形を変えることができる、とても魅力的な創作です。
発想したアイデアが立体感を持つことによって、生き生きと生命力を放ち、人々にインパクトを与えることができます。
身近にも人物、電車、車、船・飛行機、建築などの模型、立体ギフトカードなど様々なペーパークラフト作品が存在しています。最近ではレーザー加工機を使用してペーパークラフトの作品を試作するユーザー様が増え、斬新な作品がたくさん見受けられるようになってきました。
レーザー加工機は構造上の特徴があり、その長所を生かして、従来の加工機械・工具では難しかったものを加工してみると、良い結果が得られるはずです。
弊社に見学に来られるユーザー様も展示サンプルを見て、「こんなこともできるんだ」と驚かれることがよくあります。
今までできなかったこと、満足がいかなかったこと、方法を変えてもう一度チャレンジしてみませんか。

弊社は随時サンプル加工と実働見学を承っております。お気軽に、[ お問い合わせ ] ください。