オーレーザー

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加工事例

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Processing example

レーザー加工機でデニム(ジーンズ)を加工してみました

ヴィンテージもの、ウォッシャブル加工、デニムにこだわりを持つ人は大勢います。

ほかの人とは一味違ったデザインデニムで優越感を味わいたい、そうした思いに少しでもお役に立てるよう、今回は HAJIME レーザー加工機を使ってデニムに加工してみました。

実際のところ、デニムへの加工は非常に難しいものがあります。

というのもレーザー加工は、レーザーヘッドから加工素材までの距離を、正確に保ってはじめて綺麗に加工ができるというものです。ところが素材がデニムとなりますと、生地のふくらみ、折り目等が影響し、ヘッドから素材への距離が一定となりません。

そういった部分をクリアすることが必要となり、作業に時間がかかりましたが、個性的な一品ものを作成することができました。

もくじ

使用した材料既成品デニム(ジーンズ)
仕上がりサイズレディース Mサイズ
レーザー加工時間約4分

加工前の準備

加工をするデニムの準備をします。

初めにも書きましたが、綺麗に加工を施すには、素材とレーザーヘッドとの距離を正確に保たなければなりません。デニムのふくらみ、折れ目などは正確な加工の妨げになりますので、できるだけ平らにする必要があります。

ここで登場するのがアイロンです。

sentaku_iron

アナログな手法ですが、デニムの加工面に綺麗にアイロン掛けをするのがポイントです。

デザインデータの作成

カジュアルなジーンズに加工ということなので、遊び心のあるデザインを選びました。

まず用意したデータを Adobe Illustrator で開きます。次に、レーザー加工機が認識できるように彫刻パスのプロパティを調整します。

弊社のレーザー加工機では、黒の塗りつぶしパスを彫刻データとして認識します。

データ転送

デザイン(パス)をすべて黒の塗りつぶし(輪郭線はナシ)として準備し、制御ソフト HARUKA へデータ転送を行います。Adobe Illustrator からデザイン(パス)を全選択後、「ファイル」>「スクリプト」 > 「HARUKAに転送」をクリックで終了、操作は簡単です。

パラメーターの設定

代表的な加工素材は、あらかじめ HARUKA にプリセット(保存)してあります。加工素材にある「布 ジーンズ」を選択すると、最適なパラメーターをセットできます。

レーザー加工開始

デニムをハニカムテーブルに置いたら、デニムの下、もしくは間にアクリル等の板を挟み込みますと、より加工面が平らになり、加工には最良の状態になります。

位置合わせ

フォーカスツールでレンズとデニムとのフォーカス距離を合わせてください。

次に、レーザーポインターをデニムの加工予定位置に合わせます。今回はデータが比較的大きいので、希望の位置に彫刻できるように、また素材からデータがはみ出さないように注意深く位置を合わせる必要があります。

これで加工の準備が出来ました。フォーカス、位置、HARUKAの設定を再確認し、再生ボタンを押して加工を開始します。

デニムの加工パラメーターは、解像度が6スキップと低い設定となっており、加工が早くすすみます。もう少し大きなデータなども試してみてもいいかもしれません。

加工終了

約4分で加工が終了しました。

丁寧にアイロン掛けをした甲斐があり、細かな部分も抜けがありません。彫刻部分がブリーチしたように仕上がり、デニムの風合いが感じられます。加工パワーの数値によって彫刻の色も変化してきますので、ここは楽しめる部分かもしれません。

また、生地の裏面を確認してみましたが、ほつれ、破れ等は全くありません。こういった部分でも加工機の性能を実感して頂けると思います。

左足側にも違うデザインを加工してみました。

ここだけの話、今ご覧いただいているデニムは・・・実は3枚目だったりします。最初の2枚は大失敗、加工直後に力を入れて引っ張ると、生地が破れてしまい実用できませんでした。

レーザーパワーと解像度の調整が難しく、パワー密度が強すぎたことが原因です。そのため、ジーンズに最適なレーザーパワーと解像度を、失敗したデニムを使って何回も調整し、デニムの強度と仕上がりを担保できるように試行錯誤しました。

今の HARUKA にデフォルトでプリセットしてある「布 ジーンズ」のパラメーターは、今回の試行錯誤の賜物なんです。

レーザー加工機とレーザーマーカーの比較

日本でもレーザーでジーンズにイラストを加工する業者があり、それらの業者は量産に対応しなければならないため、工業用のレーザーマーカーで加工しています。
レーザーマーカーは特殊な反射システム(ガルバノ式)を使用しているため、加工スピードがとても早く、今回の加工事例で使用したデザインでしたら、数秒で終わります。

機種出力パワー焦点深度加工スピード価格
ガルバノ式
レーザーマーカー
弱い
(刻印のみ)
深い
(ボケにくい)
とても速いとても高価
プロッター式
レーザー加工機
強い
(切断も可)
浅い
(ボケやすい)
普通個人で購入可能

弊社 HAJIME レーザー加工機は、XY 軸で加工するプロッター式のため、レーザーマーカーと比較すると加工スピードが遅くなります。

レーザーマーカーはいわゆるマーキングに適した加工機で、高速かつ高精度で加工することができますが、大きな加工エリアには対応できません。(データの歪みが発生するため)また、切断と深堀りなどの彫刻にも向いていません。

対してプロッター式は超高速に彫刻できませんが、ハイパワーで、切断や深堀りも得意としています。弊社のHAJIMEレーザー加工機は 500 x 300mm の加工エリアを持っており、A3サイズ以上の加工も対応できます。

HAJIME レーザー加工機で個性を表現する

今回は作例として掲載するため、綺麗に加工する必要がありました。ですので念入りにアイロン掛けをし、正確にフォーカスを合わせましたが、デニムの仕上がりにおきましては、千差万別、人それぞれで好みが分かれるところです。

逆にムラがあるほうが好みの方も多いでしょうし、もしくはいろいろな場所に切断加工を施しダメージを表現するなど、弊社の加工機はご要望にお応えできることと思います。

jeans_08

昨今 SNS の普及で、常識を覆す様々な形で自己表現する人が増えてきています。既成のものにとらわれない、新たな個性の創造にも弊社加工機がお役に立てると思います。

ユーザー様と共にレーザー加工機 HAJIME は更なる高みを目指します。

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