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レーザー加工ではポピュラーな商材である、アクリル二層板を加工してみました。
二層板というのは、色の違う二つのアクリルが層に重なっていて、彫刻加工を施すと表面とは別の色のアクリルが現れるというものです。
ただ彫刻するだけのレーザー加工ですが、この素材を使用するとあたかもレーザーで色をつけたような仕上がりになるのが面白いところです。いろいろな配色の二層板が入手できますので、アイデアの幅が広がるでしょう。

また今回は彫刻だけでなく、切断加工でくり抜いたところに、さらに別の色で切断されたアクリルをはめ込んでみました。こうすることによって、よりカラフルな色使いも楽しむことができます。

加工概要
使用材料 アクリル二層板 表地:シルバー、中地:黒  厚み:1.5mm
色アクリル:赤、緑、黄緑、紫、水色、黄  厚み:1.5mm
仕上がりサイズ 150mm x 207mm
機種 卓上小型 レーザー加工機 HAJIME
ソフトウェア Windows 8.1、Adobe Illustrator、HARUKA
レーザー加工所要時間 約1時間

加工手順

デザインデータの用意
以前、[ ロールスクリーンの加工事例 ] の時にお世話になったデザイナー様に、今回もデザインを考えていただきました。色使いが映えるお洒落な表札です。

素材調達の都合上、デザイナー様原案とはステンドグラスの色の配置が異なっております。
designer_sample

制作 : Unity Design Illustration 様

このデザインを元に、下記の加工用データのルールに沿うよう、Illustrator で修正します。

加工用データのルール(Adobe Illustrator の場合)
彫刻加工 RGB 黒 塗りつぶしあり 線なし
切断加工 RGB 赤 塗りつぶし無し 線あり 線幅 0.25pt

修正データ写真
2015-10-01 15.09.40
黒部分は彫刻、また、外枠・窓枠に沿って赤の切断線を入れています。
この後データをすべて選択し、プラグインで HARUKA へ転送します。

加工準備

アクリルの加工には注意が必要となります。通常、加工機のハニカムテーブルの上に素材をのせて加工をしますが、アクリルの場合、ハニカム柄がレーザー光により反射して素材に写ってしまいます。

それを避けるため、以下のようにテーブルから浮かせる要領で加工しました。
2015-10-01 14.55.50
また、加工の際に発生する煙で素材が曇ってしまうのを避けるため、アクリル表面にマスキングテープを貼っておきます。

表札本体の加工が終了したら、次に窓枠にはめ込む色アクリルを切断します。
窓枠一つ一つを別の色アクリルにすることで、ステンドグラスのような仕上がりになります。
acrylic_window
なおこの時、色アクリルを窓枠の大きさピッタリに切断すると、レーザーの刃幅や熱による溶けのため、窓枠よりも小さくなってしまいます。
そのため、色アクリルを若干大きめに切断しました。
そして色アクリルを窓枠にはめ込んだら、アクリル専用の接着剤で固定します。

完成写真

全体
finished_product2

拡大
finished_product_mag

加工に際して

色を自由に使用できるということで、今回は特に楽しみながら加工ができました。
二層板のシルバーと中地の黒、そして切り抜いた窓枠へはめ込む色アクリルがポイントとなり、単調な仕上がりになりがちなレーザー加工にアクセントが加わりました。

今回は、窓枠にはめ込む色アクリルのサイズの調整に、想像以上に時間がとられました。
パーツにもよりますが、最終的に1.0~1.2%程度の拡大率で切り出しました。

また、接着する際にも注意が必要です。アクリル用の液体接着剤を使用したところ、液だれした部分のアクリルが溶け、少し汚くなってしまいました。
綿棒のようなもので塗布した方がいいかも知れません。


さらに別のデザインでも加工を行ってみました。
「Cafe」の部分がこすったような感じになっているのですが、この風合いをうまく再現できるか試してみました。

cafe_plate

制作 : Unity Design Illustration 様

加工概要
使用材料 アクリル二層板 表地:黄色、中地:黒  厚み:1.5mm
仕上がりサイズ 135mm x 220mm
機種 卓上小型 レーザー加工機 HAJIME
ソフトウェア Windows 8.1、Adobe Illustrator、HARUKA

「ネコの表札」と同じように、Illustratorにて加工の規則に基づいて設定をします。

Illustrator 上のデータ
screenshot2

完成写真

全体
finished_product_cafe

斜めから
finished_product_cafe2

デザイナー様が作成されたデータ通りに、文字のかすれたようなラフ感を忠実に表現しています。
「ネコの表札」のようにアクリルをはめ込むような複雑な工程がないので、簡単に仕上がりました。

今回ご紹介したように、二層板は塗装をしたような仕上がりになるので、彫刻面を後で色付けする手間がかからず、短時間で完成させることができます。
この素材の魅力を存分に認識することができたので、弊社も今後様々な活用方法を考えてみたいと思います。

弊社の加工事例を参考にしていただき、ユーザー様の自由な発想で作成された作品をご紹介いただけましたら幸いです。

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